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2026.04.20

「子どもの権利」を守るための仕組みについて学んでみよう!

「子どもの権利条約」で保障されている子どもの権利

子どもの権利条約では、「子どもは生まれた時から一人の人間として人権がある」こと、また「子どもの考えや意見は、大人の考えや意見と同じように大切なものである」ことなどが定められています。

この条約の採択を通して、世界中の国々が協力して子どもたちを守るために努力することに合意しました。

しかし、子どもの権利条約を批准している国(守ると約束している国)がきちんと条約を守っているか、どうやってチェックしているのでしょうか?

国は、「条約を批准したら終わり」ではなく、条約で定められていることを国内で実現していかなければなりません

子どもの権利が守られているかどうかをチェックする「報告審査プロセス」

子どもの権利条約を批准した国がきちんと条約を守っているかどうかをチェックするのは、国連子どもの権利委員会です。

一連のチェックの流れは、「報告審査プロセス」と言います。

 

あすのコンパスでは、過去4回にわたり子どもの権利条約の報告審査プロセスについて、仕組みの解説と、子どもたちがどのような形で子どもの権利委員会に意見を伝えてきたかについて3つの国の事例を紹介してきました。

報告審査プロセスでは、まず各国の政府が自国の子どもを取り巻く状況について子どもの権利委員会に報告書を提出しますが、それとは別に、NGOなど政府以外の組織も任意で報告書を提出することができます。後者のケースでは、子どもたちが直接報告書の作成に関わることもあります。 

世界の子どもたちによる取り組み〜子どもの権利が守られるために〜

あすのコンパスでは、世界の子どもたち(アイルランド・モンゴル・ノルウェー)が、報告審査プロセスの中でどのように関わってきたのかを紹介してきました。それぞれの国が抱えている子どもの権利にかかわる課題に対して、子どもたち自身の率直な意見や、どのように状況を改善していけるか、また政府に対する提言も紹介されています。

 

アイルランドの子どもたちは、メンタルヘルス(こころの健康)の支援が足りていないこと、トラヴェラー[注1]やロマ[注2]やLGBTQ+[注3]の子どもに対する差別やいじめが存在することなどの問題を取り上げた報告書を国連子どもの権利委員会に提出しました。これが、“Pieces of Us – What’s Next?”(訳:私たちのかけらーその次は?)と題した大規模な子ども会議への開催につながりました(2022年)。

 

モンゴルでは、セーブ・ザ・チルドレンをはじめとするNGOのサポートのもと、子どもたちが中心となって国内の権利の状況について調査や分析を行い、家庭内での親のアルコール依存による暴力、競馬の騎手や、ゴミ捨て場での廃品回収といった危険な児童労働が存在することについての現状や解決案をまとめた報告書を提出しました(2015年)。

 

ノルウェーにおいても、同様の報告書が国連子どもの権利委員会に届けられました。その中でも、「子どもの権利への理解そのものを向上するための取り組みを行うこと」の重要性を強調していることが特徴的です(2024年)。

 

このように、世界では子どもたち自身が、子どもの権利を実現するために社会に参加し、声を上げています。これは、子どもの権利条約第12条「意見を表す権利」(自分に関わるすべてのことについて意見を聴かれ、その意思を大切にされる権利)にも深く関連する、大事な活動です。

 

日本国内においても、子どもたちの声が反映される社会を目指して、あすのコンパスでは今後も「子どもの権利条約」に関する発信をしていきます。お楽しみに!

 

「子どもの権利」を守るための仕組みと子ども参加の事例をまとめて読む:

Vol.1「子どもの権利条約」報告審査のプロセスとは?
Vol.2「子どもの権利条約」報告審査プロセスにおける子ども参加~アイルランド編~
Vol.3「子どもの権利条約」報告審査プロセスにおける子ども参加~モンゴル編~
Vol.4「子どもの権利条約」報告審査プロセスにおける子ども参加~ノルウェー編~

 

アドボカシー部社会啓発チーム インターン

 


[注1] トラヴェラー(アイリッシュ・トラヴェラー)とは、主にアイルランドに居住する移動型の民族集団で、一部はシェルタ語と呼ばれる独自の言語を話します。トラヴェラーに対しては根強い差別が残っています。

[注2] ロマとは、中東欧を中心に各地に居住する民族集団です。長年「流浪の民」(定住しない人々)として迫害されており、現在も貧困などさまざまな課題に直面しています。インド北部のアーリア人が起源と考えられています。 

[注3] LGBTQ+とは、さまざまな性のあり方を示す総称で、英語のレズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシャル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クエスチョニング・クィア(Questioning・Queer)の頭文字をとった言葉です。+はそれ以外にも多様な性のあり方があることを意味します。

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