自分と社会・世界 ISSUES

2026.05.01

後発地震注意情報から考える、いつでも避難できる準備はできてる?

防災・気候変動

この記事と特に関連が深い子どもの権利
・第6条:生きる権利・育つ権利(命を大切にされる権利)
・第12条:意見を表す権利(自分に関わるすべてのことについて意見を聴かれ、その意思を大切にされる権利)

 

2026年4(がつ)20日の夕方、岩手県三陸沖を震源とする最大震度5強の地震が起きました。地震の大きさを表すマグニチュードは7.7で、北海道や東北地方の広い地域に影響があり、激しい揺れが10秒以上続いたところもありました。

地震が起きた直後、最大3メートルの津波が来る可能性があるとして、気象庁が津波警報を出しました。それを受けて、北海道、青森県、岩手県、宮城県、福島県の5つの道県で、18万人以上の住民を対象に避難指示が出されました。

すべての津波注意報解除されたのは、その日の夜11時45分。

避難された人びとにとっては、不安な気持ちのまま、長い夜を過ごすことになりました。

「後発地震注意情報」とは

この地震が起きた当日、気象庁と防災対策を担当する内閣府が、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表しました。これは、2025年12(がつ)8日に青森県の東方沖で起きた地震以来、三陸沖で2回目の発表です。

このように、本震のあと、数時間~数日、場合によってはそれ以上経ってから起きる注意が必要な地震のことを「後発地震」と言います。

「後発地震注意情報」とは、その地震に備えるための注意喚起のことを言います。

 

これまでは「余震」という言葉がより一般的に使われていました。しかし、余震は最初の地震よりも規模の大きな地震は発生しないという印象を与えることから、気象庁はさらに規模の大きな地震への警戒を喚起するために、2016年の熊本地震以降、防災上の呼びかけなどにおいて余震という言葉を使わないようになりました[1]。

 

今回の後発地震注意情報も、北海道から岩手県沖にかけた海の周辺でマグニチュード7以上の地震が起きたときに、より大きな地震への注意を呼びかけるものです。

後発地震注意情報の仕組みが作られたきっかけは、2011年3(がつ)11日に起きた日本(にほん)大震災でした。

大震災の前には、3(がつ)9日にマグニチュード7.3の地震が起きていて、そのわずか2日後(ふつかご)にマグニチュード9.0という、とても大きな地震が発生しました。

この経験から、大きな地震のあとには、さらに強い地震が起こる可能性があると分かり、少しでも被害を減らすために、この注意情報が使われるようになったのです。

実際に三陸沖の地域では、過去にも大きな地震のあと、1週間くらいの(あいだ)に同じくらいの強さの地震が続けて起きたことがあります。特に、地震のあと2〜3日くらいは、強い揺れの地震が普段と比べても起こりやすいとされています。

災害時に役立つ、子どもならではの必要なもの

こうした地震から自分と大切な人の命を守るために、一番大切なのは「日頃からの備え」です。そこで知っておいてほしいのが、子ども目線で準備する「子どもにやさしい非常用持ち出し袋」です。

地震が起きてから必要な物を集めようとすると、あわててしまって忘れ物をしたり、避難が遅れたりしてしまいます。でも、前もって必要な物をまとめて「非常用持ち出し袋」を準備しておけば、そのまま持ってすぐに避難することができます。

 

非常用持ち出し袋というと、水や非常食、着替えや普段使っている薬などといった物を思い浮かべる人が多いかもしれません。それに加えて、子どもならではの必要なものもあります。

災害から避難した先の避難所での生活は、普段とはまったく違う環境で、自由にできないことも多く、知らないうちにストレスがたまってしまいます。

そんなとき、ぬいぐるみや本、カードゲームのような遊び道具など、自分が好きなものがそばにあると、こころが少し楽になります。また、折り紙や画用紙、ペンなど、遊びながら自分の気持ちを表したり、モノを作って表現したりすることは、こころの中のもやもやした思いを外に出す助けにもなります。

 

子どもが安心して過ごせることは、家族や周りの大人の安心にもつながります。非常用持ち出し袋は、体を守るだけでなく、こころを守るための準備でもあるのです。

災害への備えは「今日から」

地震などの災害は、「いつか起こるかも」ではなく、「いつ起きてもおかしくない」ものです。今日できる小さな準備が、未来の自分や周りの人を守る大きな力になります。

「子どもにやさしい非常用持ち出し袋」のチェックリストを見ながら、家族や友だちと「何を入れようか」と話し合って準備してみてください。それだけでも、大切な一歩になります。

子どもにやさしい非常用持ち出し袋チェックリスト
子どもにやさしい非常用持ち出し袋チェックリスト
考えてみよう

この記事を読んで初めて知ったことはありましたか?
もし自分用の「非常用持ち出し袋」を準備するなら、あなたは何を入れますか?

 

参考情報

 

国内事業部 緊急・防災チーム

 


[1] 気象庁、「大地震後の地震活動(余震等)について」

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