2025.03.03 平和への願いを込めて:パラグアイの子どもの日【世界の子どもの日特集】 パラグアイの子どもの日は8月16日です。 パラグアイの場所 (出所)外務省:中南米地図をもとに編集 パラグアイは南米にある国で、ブラジルの西に位置しています。 さかのぼること150年以上、パラグアイはアルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ(三国同盟)と戦争のまっただ中にありました。この戦争はパラグアイ戦争、三国同盟戦争などと呼ばれ、1865年から1870年までの間に多くの死傷者を出しました[1]。 その中でも1869年に起こった「アコスタ・ニュの戦い」では、パラグアイの兵士が不足していたことから3,500人もの子どもが戦争にかり出されました。多くの子どもが犠牲になり、パラグアイの人々は心に大きな傷を負いました[2]。 このような歴史が2度と繰り返されないようにという願いを込めて、パラグアイの子どもの日は「アコスタ・ニュの戦い」が起きた8月(がつ)16日に決められたのです [3]。 セーブ・ザ・チルドレンが2019-2021年に実施したStop the War on Children(紛争下の子どもを守る)キャンペーンを通じて寄せられた子どもたちの作品 パラグアイの子どもの日には、当時の戦いで犠牲になった子どもたちの勇気を称える行事が行われます。 また、子どもの頃に亡くなった親せきを祀(まつ)る家庭もあるそうです[4]。 (祀るとは、亡くなった人の魂をなぐさめるために儀式をととのえてお祈りすることを言います。) 「子どもの権利条約」第38条では、子どもが戦争に巻き込まれず、兵士として参加させられない権利を定めています[5]。 子どもの権利条約第38条:戦争から守られる権利 しかし、現在でも多くの国・地域で子どもが兵士として戦わされたり、戦争・紛争に巻き込まれて命を失ったりしています。 たとえ戦争・紛争中であっても、子どもの権利は守られるべきものです。 セーブ・ザ・チルドレンはいつ何時も子どもの権利が守られるよう、これからも国際社会に働きかけていきます。 出典: [1][2][4] CIPDH International Center for the Promotion of Human Rights – Children’s Day [3] JICA海外協力隊の世界日記 – パラグアイの助け合いの文化 [5] セーブ・ザ・チルドレン 子どもの権利条約 | こどものケンリ