参加する ACTION

子どもたちの参加例

2025.10.26

【マダガスカル×日本 交流授業】 Vol.1気候変動と防災をテーマに「Generation Hopeキャンペーン2025」がスタート!

防災・気候変動
キャンペーン
Generation Hope2025の一環としてマダガスカル×日本の交流授業がスタート!
Generation Hope2025の一環としてマダガスカル×日本の交流授業がスタート!

セーブ・ザ・チルドレンは、気候変動と不平等を終わらせるために、「Generation Hope(ジェネレーション・ホープ) キャンペーン」という子ども・ユースの皆さんとともにアクションを起こす取り組みを行っています。2025年は、日本とマダガスカルの中高生が一緒に「気候変動と防災」を学ぶ、交流授業を実施します。交流を通して、互いの国の気候変動による災害の影響を学び、自分たちにできることや、まち・国に求めたい防災対策について考えます。

日本から参加するのは、愛媛県松山市の済美(さいび)(さいび)高校、そして埼玉県蕨市の武南(ぶなん)(ぶなん)中学校の皆さんです!

参加校を紹介!

済美(さいび)高等学校

愛媛県松山市にある高校で、「やればできる」を校訓に、進学・スポーツ・芸術分野で多彩な学びを展開しています。2025年は愛媛県代表として野球部が甲子園に出場しました。ちなみに、お笑い芸人・ティモンディの高岸さんと前田さんも済美(さいび)高校の野球部出身です!学校が創立されたのは1901年、なんと124年の歴史があります。
学校がある松山市内では、2024年の夏、大雨による土砂災害が発生し、3人が亡くなりました。大雨や土砂災害など、気候変動によって激しくなる自然災害の影響を身近に感じ、交流授業に応募してくれました。
授業に参加するのは、理系コースの2年5組の皆さん、31人です!将来、科学や工学、農業や医療を学びたい生徒さんたちが集まっています!今回は、地理探究や生物基礎、英語コミュニケーションⅡ、論理・表現、公共などの教科横断授業として実施し、多様な教科の視点から、気候変動と防災・マダガスカルについて理解を深めています。

武南(ぶなん)中学校

埼玉県蕨市にある中学校で、建学の精神「自主・自立・自学・協同」を大切にしています。世界の問題を考え、世界で活躍できる人材を育てるため、英語の授業や海外での研修など魅力的なプログラムがたくさんある学校です!多くのプロサッカー選手が卒業した学校でもあり、サッカーが強いことでも有名です。
交流授業を通してグローバルに、多角的な視点から気候変動と防災を学ぶことに関心を持ち、交流授業に応募してくれました。埼玉県では、2019年の台風19号により、県が管理する都幾川(ときがわ)と新江川(しんえがわ)が大雨による洪水で堤防が決壊するなど、大きな被害が発生しました。
授業に参加するのは、2年生の皆さん55人です!グループワーク・ディスカッションにも意欲的で、英語も得意な生徒さんたちがたくさんいます!

武南中学校でのGeneration Hopeキャンペーンの授業の様子
武南(ぶなん)中学校でのGeneration Hopeキャンペーンの授業の様子

マダガスカルのメンバー

マダガスカルは、世界で最も気候変動の影響を受けやすい国の一つです。
マダガスカルからは今回、首都アンタナナリボから、14~17歳の中高校生・大学生が14人参加する予定です。ボーイスカウトやガールスカウトに所属しているメンバーや、セーブ・ザ・チルドレン・マダガスカルの職員の子どもなど、多様なバックグラウンドと経験を持つユースたちが集まり、済美(さいび)高校と武南(ぶなん)中学校の皆さんの作品を見て話し合います。

2つの国、2つの物語:なぜ日本とマダガスカル?

なぜ日本とマダガスカルの子どもたちが繋がるのでしょうか?

この2つの島国は、一見すると自然条件が大きく異なります。しかし、実は共通点があります。それは、どちらもそれぞれの形で気候変動の影響を受けているということです。

 

日本では、気候変動により台風はさらに勢力を強め、時間あたりの雨量も増えています。洪水や土砂災害が毎年夏に起こることに、あまり驚かなくなりました。また、年々暑くなる夏や、熱中症リスクの増加といった問題も挙げられるかもしれません。早期警戒システムや避難訓練など、優れた防災対策がありますが、それでもまだ多くの課題があります。

 

一方、アフリカ大陸の東側に位置する島国、マダガスカルでは、40年以上続く「干ばつ」によって作物を育てることが難しくなり、深刻な食料危機が起きています。同時に、強力な「サイクロン(台風)」が家や学校を破壊することもあります。マダガスカルの子ども・ユース世代にとって、限られた資源の中で、地域社会の力でこうした気候変動がもたらす困難に立ち向かう必要があります。

 

この2つの国の生徒たちが交流することで、気候変動を、より広くさまざまな視点から理解することができます。それぞれの国の防災対策、政府や学校はどのように子どもたちを守っているのかを知ることで、レジリエンス(気候変動に適応していく回復力のこと)を高めるための新しいアイデアに気づくことができるかもしれません。

それだけでなく、「世界の問題を解決するためには、地球市民として他の国で起きていることも理解することが大切だ」ということも学んでいけるでしょう。

 

マダガスカルの食料危機について、くわしくはこちら:
【マダガスカル】気候変動と食料危機
【国際青少年デー】第3弾:マダガスカルにおける青少年の貧困・栄養改善支援を通したエンパワメント
【マダガスカル 生計向上支援編】事業開始から1年、 子どもの栄養不良の予防につながる生計手段の確立
【マダガスカル 栄養改善支援編】事業開始から1年、地域の力で取り組む子どもの栄養支援

ミッションプラン:交流授業はこう進む!

では、生徒たちに与えられたミッションはどのようなものでしょうか?この交流授業は、グローバルなつながりを体感する旅です。

【マダガスカル×日本 交流授業】気候変動と防災の授業の流れ
【マダガスカル×日本 交流授業】気候変動と防災の授業の流れ

Day1:最初の授業 まずは気候変動と防災を知ろう!

旅はすでに始まっています!済美(さいび)高校と武南(ぶなん)中学校の生徒たちは、第1回目でまず、世界・マダガスカル・日本の気候変動の現状について学びました。

その後、両校の皆さんは、「まちフォト」を作成する課題に取り組みました。「まちフォト」は、写真と、写真が何を表しているかを説明するキャプションを載せた手紙のようなものです。自分たちのまちや、気候変動に関連する身近な自然災害、そして日常生活の中にある防災対策などを調べ、マダガスカルにいる同世代に対して自国の紹介を行います。これらの作品はマダガスカル語に翻訳されて、現地の生徒たちに送られます。マダガスカルの生徒たちも最初の授業を受けた後、日本に送るための手紙やビデオを作成する予定です。

Day2:世界と繋がろう!

マダガスカルの生徒たちが「まちフォト」(※マダガスカル側では”Through Our Eyes”と呼びます) とビデオを完成させると、日本側でそれらの作品を受け取り、世界にいる仲間たちの経験や想いから学んだことや感じたことなどについて話し合います。そして、最終課題として、日本からのビデオを制作します。

完成したビデオは、マダガスカルの生徒たちに届けられます。マダガスカル側では、日本の中・高生からのビデオメッセージを題材に、現地政府関係者と気候変動について議論し、マダガスカルにおける防災について議論する予定です。

Generation Hopeキャンペーン2025 「マダガスカル×日本」の交流授業は12月に完結します。これから、両国の生徒の作品が「あすのコンパス」上で公開されるので、ぜひチェックしてみてくださいね!

Day3:まち・国に求めたい防災対策を考えよう!

交流授業の最終授業では、「子どもたちが安心して暮らすためにまち・国(政府)に求めたい防災対策」についてさらに理解を深めます。交流を通して、お互いの生きる環境・それぞれの体験・ストーリーを知り、地球と私たちの未来をより良くするためのステップを描きます。さらに、世界における日本の役割についても考えていきます。

君も「Generation Hope(ジェネレーション・ホープ)」の一員だ!

済美(さいび)高校と武南(ぶなん)中学校の皆さんが気候変動への対策を模索する旅は、まだ始まったばかりです。マダガスカルの同世代との交流を通じて、お互いが地球の未来を守るグローバルファミリーの一員であると認識することでしょう。

 

そして、今この記事を読んでいるあなたもその一員になることができます。直接キャンペーンに参加しなくても、済美(さいび)高校、武南(ぶなん)中学校、そしてマダガスカルの仲間の作品から、気候変動によって世界で起きていることを知り、小さなアクションでもできることから始めてみましょう。

 

気候変動について友だちや家族と話してみたり、自分の住むまちが災害にどのように備えているかを調べるなど、すぐできることから行動してみましょう。電気を節約したり、食品ロスを減らしたり、学んだことを誰かに話したり。そんな小さな行動の一つひとつが、あなたを「Generation Hope(ジェネレーション・ホープ:希望の世代)」の重要なメンバーにするのです。

 

アドボカシー部インターン ハギヤユカリ

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