参加する ACTION

子どもたちの参加例

2025.02.20

青森市子ども会議の今

教育

あなたの声が街を変える!

2023年4月に発足したこども家庭庁は、子どもの声を聴くことを重視しています。

これまで、全国のさまざまな市町村で子どもや若者の意見を聴き、それを地域で活かすための取り組みが行われてきました。

ここでは、青森県青森市の子ども会議の取り組みを紹介します。

令和6年度第1回青森市子ども会議実施の様子
令和6年度第1回青森市子ども会議実施の様子

子ども会議とは

子ども会議とは、「子どもの権利条約」の中の「子どもが意見表明をする権利」を保障することや、地域づくりや市町村の政策に子どもが意見表明や参加をすることを目的とした取り組みです。現在、全国各地で子ども会議が行われています。

子どもの権利条約 第12条:意見を表す権利 

自分に関わるすべてのことについて意見を聴かれ、その意思を大切にされる権利があります。
子どもの意見表明権、参加する権利などとも言います。

子どもの権利第12条:意見表明権、参加する権利
子どもの権利第12条:意見を表す権利
(意見表明権、参加する権利)

青森市子ども会議の取り組み

青森市の子ども会議は、2013年に活動を開始しました。これは2012年12月にできた「青森市子どもの権利条例」に基づいています。

青森市子ども会議のメンバーは、小学5年生から原則18歳までの青森市で暮らしている、または青森市の学校に通っている子どもたちで構成されています。主な活動内容は青森のまちづくりについて調べたり、子どもの権利を学んで発信したりすることです[1]。

青森市子ども会議委員令和6年のメンバー
青森市子ども会議委員30 名(小学生12名、中学生 11 名、高校生 7 名)
青森市子ども会議委員令和6年のメンバー
毎月2回程度集まって活動について話し合うメンバー

令和6年度は、子ども会議委員30 名(小学生12名、中学生 11 名、高校生 7 名)と、子どもたちの活動をサポートする子どもサポーター4 名が参加し、毎月2回程度集まって活動を進めています。

今年度の活動テーマは、子どもたちの話し合いのもと「進化し続ける青森市」に決定しました。

メンバーは、青森市の環境や住みやすさについて取り組む「街をアップデートする」グループと、青森市の魅力について調査・共有する「青森市の魅力をシェアする」グループに分かれて活動しています[2]。

ほかにも、「浪岡(なみおか)子どもの祭典(さいてん)」で子ども会議のブースを出したり、「青森ねぶた祭り」などのお祭りで、子どもの権利の普及啓発を行ったりしています[3]。

青森市子ども会議「青森ねぶた祭」で子どもの権利の普及啓発を行う
青森ねぶた祭で子どもの権利の普及啓発を行う
青森市子ども会議「浪岡子どもの祭典」でブース出展
「浪岡子どもの祭典」でブース出展

子どもの意見で実際に変わったことは?

毎年3月には青森市長への活動報告を行ったり、11月20日の「青森市子どもの権利の日」にちなみ、毎年11月には青森市議会議場で市に対してまちづくりに関する提案を行う「子ども会議フォーラム」を実施したりしています。

これまでに、外国人観光客に向けた駅前の案内看板の英語表記の統一や、子ども会議委員が考えたおすすめの散策コースを広めるため作成した「浅虫散策マップ」を施設へ設置するなど子ども会議の意見が実際に市の運営に反映されたこともあります。

青森市子ども会議:子どもの声が市の運営に反映
市に対して提案を行い、政策に反映

子どもの会議委員のやりがいについて、参加メンバーからは、

  • 「自分たちの力で青森市の魅力を発信することができてとても楽しい」
  • 「子どもの意見が受け入れられる場所がないと感じていたがここで見つけることができた」
  • 「大人に意見を伝えてそれが反映されるとやりがいを感じる」

といった声が聴かれました。

青森市子ども会議:ワークショップの様子
「子どもの意見が受け入れられる場所がないと感じていたがここで見つけることができた」と語るメンバー

青森市子ども会議のメンバーは、これからも青森市をさらに魅力あふれる街にするために、子どもならではの発信や提案をしていきたいと意気込んでいます。

青森市子ども会議事務局:青森市をさらに魅力あふれる街に
青森市をさらに魅力あふれる街に

あなたの街の子ども会議

皆さんも、ぜひ自分の街や周りでどんな活動が行われているか、子ども会議や子ども・青少年協議会などがあるか、調べてみてください!

(試しに、自分が住んでいる「市や区の名前」×「こども会議」などで検索してみてね。)

そもそも政府や自治体はどんなことをしているの?と思ったあなたは、こちらのページへ:

子どもの権利についてー政府や自治体の取り組み

 

 

【参考(大人の方向け)】  

「こども基本法」の施行により、2023年度から全国のすべての自治体において、子どもの最善の利益を実現するために、子どもや若者の声を子ども関連施策に反映させていくための取り組みが求められています。 

セーブ・ザ・チルドレンでは、自治体職員を対象に、各自治体での子ども参加事例の紹介や、子ども参加で考慮すべきポイントなどについて勉強会を開催しています。 

くわしくはこちら

#青森市 #こども会議 #子ども参加 #青森市子ども参加の今 

 

 

この記事を書いた人:アドボカシー部インターン 吉田莉々

 

 


[1]令和6年度 青森市子ども会議 事前顔合わせ会
[2] 同上
[3] 令和6年度青森市子ども会議の開催概要

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