2025.07.31 気候危機と私たちの未来 『気候危機の中に生まれて2』を発表 ニュース発行物・調査結果 セーブ・ザ・チルドレンは、ブリュッセル自由大学の研究者と一緒に、『気候危機の中に生まれて2』という最新の報告書を発表しました。 この報告書では、地球温暖化がこれからおとなになる世代の人生に、どれだけ大きな影響を与えるかを示しています。 『気候危機の中に生まれて2』 2020年に生まれた子どもたちは、自分のおじいさんやおばあさんの世代と比べて、生涯でより多くの異常気象を経験する可能性があります。 たとえば、熱波(とても暑い日が続くこと)は、約7倍も多く経験すると予測されています。これは、気候危機が遠い未来の話ではなく、私たち一人ひとりの人生に関わる問題であることを意味しています。 報告書の内容 報告書によると、このまま対策が進まず、今世紀末(2100年頃)までに気温が3.5度上昇した場合、2020年に生まれた子どもたちのうち、10人中9人以上にあたる1億1,100万人が、これまでにない危険な熱波を生涯ずっと経験することになると言われています。 森林火災、熱波、干ばつ、食料危機、河川の氾濫、熱帯低気圧(サイクロン)の6つの異常気象をテーマに子どもが描いたイラスト(中国、ユントンさん、18歳)『気候危機の中に生まれて2』より 気候変動が子どもたちにどのような影響を及ぼしているのかについてもっと知るために、こちらの記事もぜひ読んでみてください。 この問題に対処するため、2015年に世界のほぼすべての国(195ヶ国)と地域が参加して、「パリ協定」がつくられました。 「パリ協定」とは、国際的に合意した地球温暖化対策に関する枠組みです。この協定では、地球の平均気温の上昇を、産業革命の前(1850-1900年頃)と比べて1.5度までに抑えるという、2100年に向けた世界共通の長期的な目標が立てられています。 この「1.5度」という目標は、何十年という長い期間で見た平均の温度のことです。そのため、一時的に、ある月やある年に1.5度を超えてしまうことがあっても、すぐに目標達成に失敗したということにはなりません。 しかし、この1.5度という長期的な目標を達成するためには、世界が守るべき短期的な行動計画があります。 科学者たちの予測によると、地球温暖化を1.5度に抑えるためには、温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を2025年までにピークアウト(これ以上増えないように、増加傾向から減少傾向に転じること)させる必要があります。 セーブ・ザ・チルドレン 『気候危機の中に生まれて2』より 『気候危機の中に生まれて2』を読んでみよう 『気候危機の中に生まれて2』の報告書では、厳しい現実を伝える一方で、もし1.5度目標を達成できれば、今回の報告書で予測されている熱波や洪水、干ばつなどの異常気象に苦しむ子どもたちの数を、何千万人も減らすことができるという希望も示されています。 ■報告書の概要(日本語)はこちら ■報告書全文(英語)はこちら この記事を書いた人:アドボカシー部インターン ハギヤユカリ