2026.06.20 【SOGIEと子どもの権利 Vol.4】私たちにできること―小さな行動が、大きな安心につながる 子どもの保護 この記事と関連が深い子どもの権利第12条:意見を聴かれる権利 すべての子どもたちとともに、誇りを持って LGBTQ+であることを打ち明けられたら もしあなたが、友だちや身近な人から、LGBTQ+であることについて打ち明けられたら、どのように受け止めるでしょうか。 また、信頼して打ち明けてくれた相手に対して、どのような配慮ができるでしょうか。 人によっては、驚いたり、対応に困ると感じることもあるかもしれません。 ここでは、あなたを信頼して打ち明けてくれた相手が、「打ち明けられてほっとした」、「自分はここにいていい」と感じられるために、今すぐにできることを紹介します[1]。 LGBTQ+を打ち明けられた人ができること ①話してくれたことに感謝を伝える 友だちが個人的な話をしてくれた場合は、その話を尊重し、共有してくれたことに感謝を伝えます。 例えば、「話してくれてありがとう」、「それはとても大変な経験だったね」などと伝えることができます。 ②大事なときには目を合わせて、話をよく聴く あなたの話を聴いているよ、という態度を表します。話のタイミングで目を合わせ、うなずきながら、おだやかな表情で話を聴きます。うでを組んだり、他の人や時計、スマホなどを見たりして気を散らしたり話を中断しないようにします。 ③話をさえぎらない、話を強制したり急かしたりしない 友だちが話したいことを自分のペースで話せるようにサポートします。話をさえぎったり、質問を次々として問いつめたりするようなことはしないようにしましょう。また、「それから?」など相手を急かすような言い方もしないようにします。 ④友だちの話をありのまま受け入れ、判定したりしない 友だちの話をきいて、その話や友達を評価したり、判定したりしないようにします。「それはまちがっている」と言ったり、まゆをひそめたり、口をとがらせたりという態度を取らずに、おだやかに聴きます。 ⑤話を正しく理解しようと試みる 友だちの話から推測したり、理解したと思いこまないようにします。友だちの気持ちや、話している出来事について、「それは~~ということかな」と自分の言葉でくり返し、正しく理解しているか確認します。わからないことがあれば、率直に丁寧にたずねます。「○○についての話がよくわからなかったのだけど、もし話しても大丈夫だったらもう少し教えてくれる?」というようにです。 一度の行動ですべてが変わるわけではないかもしれません。でも、こうした小さな積み重ねが、当事者の安心感や自己肯定感、そしてこころの健康に大きくつながっていくはずです。 「友達からつらいことや傷ついていることを打ち明けられたら、どうやって話を聞いたらいい?」について、以下の動画を通じて考えてみることもできます。 【動画】友達からつらいことや傷ついていることを打ち明けられたら、どうやって話を聞いたらいい?【動画】自分ではかかえきれない重大な秘密を友達から打ち明けられたら また、そのような話を聴いた後、自分のこころも落ち着かなくなったり、悲しくなったり、無力感を覚えたりすることがあります。 そんな時に、自分のこころの健康を保つためのヒントを、以下の動画で紹介しています。 【動画】聴き手として自分を大切にする方法 聴くことに加えて重要なことは、本人の許可がない限り、相手の秘密を守り、決して他人に話さないことです。 周囲に本人の性的指向や性自認を、本人の了解なく伝えてしまう行為を「アウティング」といいます。 アウティングは、命にもかかわる重大な問題です。アウティングによって性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)であることが暴露されてしまうと、当事者本人と周りの人の信頼関係が壊れたり、それまで安全と感じていた今の居場所を失うことにもなりかねません[2]。 もしLGBTQ+であることについて打ち明けられ、その友達がなんらかの支援やサポートを必要としている場合、あなただけでその相談ごとに対応することが難しい場合があるかもしれません。 そのようなときは、「このことは誰かに伝えてある?」、「誰に伝えてよくて、誰には秘密にしてほしい?」と、どの範囲までその情報を知らせているのか、または知らせたくないのか、本人に直接確認を取ったうえで、サポートや支援につなぎましょう。 もしあなた自身が性のあり方のことで悩んでいたら もしあなた自身が性別や性自認、性的指向などについて違和感を持っていたり、カミングアウトやアウティングに関することで困っていることがあったりする場合、そして周りの人にはちょっと相談しづらいなと感じることがあれば、セクシュアリティに関する専門性をもった相談員が話を聴いてくれる場所もあります。 例えば、以下の「よりそいホットライン」では、LGBTQ+当事者であることや、性別の違和感について誰にも話せないでいること、そのために将来に不安があるがどうしたらよいのかわからないなど、セクシュアリティに関わる悩み、困りごとに関する相談を提供しています。 自分が当事者なのかどうか、気持ちに揺らぎがあったり、まだよくわからないといった場合や、相談するにあたって何か不安がある場合には、まずそのことを相談員に告げてから話してみると良いかもしれません。 よりそいホットライン 公式サイト:https://www.since2011.net/yorisoi/n4/一般社団法人社会的包摂サポートセンターが運営している相談窓口です。電話は、24時間で通話無料です。セクシュアルマイノリティ専用ライン:0120-279-338(福島県からおかけになる場合:0120-279-226) また、専用のSNSチャットでも相談することができます。返答は、水曜日16:00-22:00です。この日時に相談をした場合は、リアルタイムで返答があります。外国語での相談を選ぶこともできます。 最新情報含め、公式サイトをご確認ください:https://comarigoto.jp/ まとめ 6月の「プライド月間」を、子どもたちの権利について考え、あなたが自分らしく生き、そして誰にとっても心地よく生きられる社会にするためにできることを考えるきっかけにしてみませんか? セーブ・ザ・チルドレンはこれからも、すべての子どもが尊厳をもって自分らしく生きられる社会の実現に向けた取り組みを続けていきます。 考えてみよう あなたが自分の秘密をだれかに打ち明けた時、相手がどんな反応や対応をしてくれたら安心しますか?安心できる聴き方・話し方を考えてみよう。 【SOGIEと子どもの権利】シリーズをまとめて読む 【SOGIEと子どもの権利 Vol.1】すべての子どもが自分らしく生きるために【SOGIEと子どもの権利 Vol.2】日本の現実―学校での困難と、相談できないしんどさ【SOGIEと子どもの権利 Vol.3】子どもの権利条約と、社会全体で取り組むことの大切さ【SOGIEと子どもの権利 Vol.4】私たちにできること―小さな行動が、大きな安心につながる(今回の記事) この記事は、セーブ・ザ・チルドレン「プライド月間に考える、子どもの多様なSOGIEと権利」(2026.6.1)を参考に子ども向けに編集されています。[1] Save the Children Sweden (2026), “Proud to stand with every child- Introduction to children’s rights and LGBTQI”[2] 福岡県、「LGBTQ “アウティング”は、本人のプライバシー権を侵害する重大な問題です!」、2025.3.12