2025.01.14 Vol.3 【紛争とは?】 戦争や内戦が子どもに及ぼす影響 緊急・人道支援 紛争が起きた時、一般市民や子どもたちの日常生活や暮らしはどうなってしまうのでしょうか。 世界中の多くの子どもたちにとって、戦争や内戦は日常的な現実です。悲しいことに、紛争が起きたときに最も大きな被害を受けるのは、紛争を起こしたわけではない子どもたちです。 紛争は子どもたちに何をもたらすのか、そしてなぜ子どもたちを助けることが重要なのかについて考えていきましょう。 双子のシャディさんとバジルさん(8歳)は、紛争で避難した後、ガザのテントの近くでサッカーをしている 紛争の危険性 紛争が始まると、子どもたちは多くの危機に直面します。爆弾や銃撃、攻撃によって傷ついたり、命を落としたりすることもあります。家族から引き離され、子ども兵士にさせられる子どももいます。まだ子どもであるにもかかわらず、紛争で戦わされることを想像してみてください。 女の子も誘拐されることがあります。兵士の世話をさせられる子もいれば、兵士と結婚させられる子もいます。子どもたちが性暴力を受けることもあります。軍・武装勢力に連れ去られた子どもたちが、そこから逃れて家に戻ったとしても、さまざまな偏見から地域社会や家族から受け入れられないケースもあります。 安全な場所を失う 戦闘のある場所では、家や学校、病院が破壊されることが多くあります。安全な家がなければ、子どもたちは安心して遊んだり、眠ったり、成長したりする場所がなくなってしまいます。 学校の問題 紛争が起きている中で、子どもたちが学校に通い続けることは難しいです。危険すぎるという理由で閉鎖される学校もあれば、学校が開いていても、兵士が武器を保管したり休憩のために留まったりと、学校を占領しているケースも多くあります。 コロナ禍では、日本においても数ヶ月の間、学校に直接行くことはできませんでした。その時、友だちに会えないことや、外で遊べないこと、また進路など将来のことについて不安な気持ちを抱いたり、ストレスを感じたりしたことはありませんでしたか? 長期化する紛争においては、そのような状況がずっと続いている状態なのです。そうした環境が紛争下で暮らしている子どもたちの日常になっていきます。教育を受けられなければ、子どもたちは読み書きや計算などのスキルだけでなく、自分の身を守るための知識や、夢を描き将来に対して希望を抱くこと、そして自分自身と社会のためにより良い未来を築くチャンスを失ってしまいます。 シリアのイドリブの空爆後、受けた学校の廃墟に立つ少年 こうした子どもたちに支援を届けるために、セーブ・ザ・チルドレンを含む多くのNGOや国際機関をはじめとする組織が活動しています。 ここまで「紛争」について学びました。次の記事では紛争下に暮らしている子どもたちのために、私たちにできることについて考えてみましょう!