2025.01.22 日本はSDGsをどれぐらい達成できているの?自発的国家レビュー(VNR: Voluntary National Review)とは 緊急・人道支援教育子どもの貧困 皆さん、日本は2025年に「自発的国家レビュー(VNR: Voluntary National Review)」を実施することを知っていましたか? その前に、「そもそも、自発的国家レビュー(VNR)って?」と思う人がほとんどではないでしょうか。 実は自発的国家レビュー(VNR)は、SDGs(持続可能な開発目標)と深い関係がある大切な仕組みです。 ニュースや学校の授業などで、SDGsについて聞かない日がないほど、SDGsは今やよく知られる言葉になりました。SDGsは、2015年に国連で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)」という計画を達成するための、世界共通の目標です。持続可能で公正な世界をつくるために、2030年までに達成するべき17の目標と169のターゲットから構成されます。 「2030アジェンダ」の中で、国連に加盟しているすべての国が、自分たちの国でSDGsがどれだけ進められているかを評価し、報告する仕組みが決められています。これを、自発的国家レビュー(VNR)といいます。 VNRはどんなことをするの? 各国で実施されたVNRの結果は、毎年、各国政府の代表によって国連の会議で報告されます。 この会議の名前は、「ハイレベル政治フォーラム(High Level Political Forum on Sustainable Development: HLPF)」と呼ばれています。 ここでは各国が自分の国で、 「今、どれくらいSDGsの目標が達成されているか」や 「これからどうやって目標を達成するか」について共有します。 VNRへの参加は任意で、毎年自主的に手を挙げた国が、自国でのSDGsの達成度を報告することになっています。 2025年には、39ヶ国の政府がVNRを行う予定です。日本はこれまで2017年と2021年にVNRを実施しており、2025年には3回目のVNRに参加することを発表しています。 子どもたちの声を届けるチャンス! HLPFとVNRは、SDGsの達成度や進捗状況について市民が評価して問題や不足していることを洗い出し、「自分たちの権利を守って!」とアクションを求めるチャンスです。 セーブ・ザ・チルドレンはVNRの機会に合わせて、子どもの観点からSDGsの達成度を評価する新しいツールキットを作成しました。このツールキットは、「⼦どもの権利と持続可能な開発のための⼦どものスコアカード」といい、子どもたちが⾃らの視点でSDGsの達成度や子どもの権利の実現の状況について評価するために必要な情報をまとめたガイドです。 「⼦どもの権利と持続可能な開発のための⼦どものスコアカード」については、次回の記事で紹介します。 日本がVNRを行う2025年に、子ども・ユースの観点から、自分たちの権利がきちんと守られているかを評価し、政府による取り組みがもっと必要な点について考えてみましょう! この記事を書いた人: アドボカシー部インターン ハギヤユカリ